2016/08/17

今日の一局 自戦記

久々の投稿になりました。

将棋ウォーズ10分切れ負けでの、高段者撃破記念ぱぴこです。



相手の方は四段ということで、ウォーズ四段だと、だいたい県代表クラスと考えています。(私基準)

それだけの強豪と将棋が指せる機会もそうそうないですよね。

ですので、気合を入れていきました。(笑)



まずは序盤の駒組みと作戦から。

48手目△6五銀と仕掛けられた場面です。




いつもは四間飛車が相手の場合は、右四間飛車の急戦で行くのですが、本局は相手が相手なので、しっかりと囲いを組んでいくことにしました。

で、相手銀冠に対して、銀冠穴熊を目指すことに。


あと一手▲7八金とすれとなれば完成というところでの△6五銀の仕掛け。

いつもはこの銀はとることにしています。

というのも、放置すると△5六銀▲同歩となって5七の地点に空間ができてしまうので、相手の攻め駒が刷り込んで来たり、△6五桂からの打ち込みの拠点になったりと、苦労することが多いのです…。


ですが、本局の▲6八金型の場合は、5七の地点を金でカバーしていることと、飛車を7筋に廻しての桂頭攻めの味を残そうと考えました。(桂馬を跳ねさせない)

で、▲4九飛車と引くことにしました。

ちょうど銀の割り打ち(△7九銀、△5九銀)を防ぐことにもなるので、一石三鳥のような指し手になりました。


結果的に、本局を勝利に導く一着になりました。(笑)


もう、ここで記事を終わっていも良いくらいなのですが、もう少し続けますね。



69手目の中盤戦で攻めを繋いでいきたい局面です。

筋は▲5五桂と、守備の金を狙って拠点を作っていく手が良さそうですよね。

実際、技巧での最善手は▲5五桂となっています。




ただ、ここで私は相手の竜が強く、角打ちの隙がないことから、桂打ちの含み(▲5五桂、▲6六桂)を後に回して、角を使ってガジって行く方針にしました。

とても筋が悪いので、真似しないでくださいね。(笑)


将棋の格言に、「下手の棒銀、上手が困る」というのがありまして、飛車の支えのある攻めは、受け間違えると酷いことになるという意味に受け取っています。

この場合は、△7三の桂馬がいなければ△7三歩で簡単に受け切りなのですが、桂馬が邪魔駒になっていて歩を打つことができません。

場面を選んで、実践的に使っていける手筋かもしれません。



局面は少し進んで、73手目の▲5五桂と打った場面です。





ここまで我慢してきた期待の桂馬打ちです。

相手6三金を狙いつつ、二つ目の攻めの拠点になっています。

また、▲4三歩と打つことで、竜の侵入を抑えたり、これが一番大きいのですが、相手玉が右辺へと逃げてきた時の押さえの駒になっています。

本局では、まさにこの展開になり、とても価値の高い駒になりました。


ただ、ここでは他にも▲6六銀とかわす手(△5七桂成▲同銀△6八銀の割り打ちの筋)や、▲七四金とガジる手もありそうです。(技巧より)


私の感覚だと、△七三歩とされると攻めがとん挫しそうなので、少し忙しい場面と見ていました。


ここでの▲7四金は、いわゆる重たい攻めだと思います。

▲7三歩や▲7二銀で受けはありそうですし、▲5七桂成からの攻めから、とられた駒を敵陣に埋められてしまうと、上からの攻めだけでは少し細そうかなぁ、と思います。(竜付き銀冠…)


局面が落ち着いてしまうと、実力差が展開を左右するようになってしまうと思うので、下手は攻めの拠点を減らさずに繋いでいく技術が必要なのかもしれません。



あとは、狙いの右翼での寄せの展開になり、最後相手玉の即詰みは逃しましたが、なんとか寄せ切ることができました。


相手の方が高段者ということで、こちらの良い部分を引き出して頂いたような一局になりました。

あと、後の展開を予想して、そこに先回りするような差し手選ぶということが上手く機能した対局になったかもしれません。



先手:snep
後手:四段

▲3八銀      △3四歩      ▲4六歩      △4四歩      ▲4七銀      △4二銀
▲2六歩      △3三角      ▲6八玉      △4三銀      ▲7八玉      △4二飛
▲5八金右    △6二玉      ▲5六銀      △7二玉      ▲4八飛      △5二金左
▲1六歩      △1四歩      ▲9六歩      △9四歩      ▲7六歩      △1二香
▲3六歩      △8二玉      ▲7七角      △7二銀      ▲8八銀      △6四歩
▲8六歩      △8四歩      ▲8七銀      △7四歩      ▲6八金寄    △6三金
▲8八玉      △7三桂      ▲7八金上    △8三銀      ▲9八香      △7二金
▲9九玉      △5四銀      ▲3七桂      △2四歩      ▲8八金      △6五銀
▲4九飛      △5六銀      ▲同 歩      △4五歩      ▲3三角成    △同 桂
▲4五桂      △同 桂      ▲同 歩      △3八角      ▲7九飛      △4五飛
▲7五歩      △4八飛成    ▲5七銀      △4二龍      ▲7四歩      △同 銀
▲7五歩      △8三銀      ▲7四角      △6五桂      ▲6三角成    △同 金
▲5五桂      △6二金      ▲6六銀      △4八龍      ▲5八金打    △3七龍
▲6五銀      △同 歩      ▲7四桂      △7二玉      ▲6二桂成    △同 玉
▲7四歩      △5四銀      ▲7三歩成    △5一玉      ▲8三と      △4二玉
▲7二飛成    △5二桂      ▲4四歩      △3二銀      ▲6三銀      △同 銀
▲4三金      △3一玉      ▲3二金      △同 玉      ▲4三歩成    △2三玉
▲6三龍      △5六角成    ▲5三龍
まで105手で先手の勝ち



#将棋 #shogi

2015/09/05

今日の一局 自戦記

前回の投稿から長日が過しました。

本業が忙しくて、将棋をする暇もあまりとれず…。


というわけで、今日は久々に自戦記を。

例によって、81dojoでの高段者撃破記念です。

腕の鈍りと、将棋感ダウンを心配していましたが、逆に集中して指せたような気がします。



戦形は「先手四間飛車本美濃囲い」vs「後手右四間飛車急戦」です。(便宜上先後逆)

図は序盤の駒組みと作戦のポイント局面です。




振り飛車に▲7六銀型を作られて、やや作戦負けの局面。

ここで、私は△6三金と守備の右金を繰り出しました。


玉形は薄くなりますが、このままだと右四間側からの打開が難しく、振り飛車に理想形(銀冠?)を作られて、完全に作戦負けが決まってしまいます。

そうなる前に、中央戦線に駒を足していきました。

序盤は、なんとか互角の別れで中盤戦へと入ることができました。



中盤戦の入り口の場面。

角取りに△6九飛と降ろしましたが、ここで、振り飛車が▲6七金の受けでした。



▲6七銀とされると、相手陣形が引き締まってしまうので、嫌な感じでしたが、金が守備から離れたので、玉形が薄くなったのと、振り飛車の銀、金、角の形が凝り形で不安定なので、「手作りが比較的しやすいかなぁ」、といった感じでした。

こちらの課題は、繰り出した右金と、命の右桂を捌けるか。


なんとか相手の方の手に乗り、金、桂をさばき、互角を維持して終盤戦へ。


図は、▲4八銀△同馬▲同金直と馬を捌いた局面。

相手陣は低く、横からの攻めに強い形。



△5六桂とガジガジ行く方法もありますが、やはり美濃崩しの基本戦術である、「端攻め」に手が伸びる局面ですよね。

自陣の△3三桂型も、桂頭の傷は気になりますが、端攻めの味付けに敢えてのチョイスでした。

後は、相手の方の受けミスも重なり、なんとか寄せきることができました。


やはり、「将棋は楽しい」し、勝つと「もっと楽しい」、特に高段者相手だと、格別!



先手:四段
後手:snep

▲7六歩    △3四歩    ▲6六歩    △6二銀    ▲7八銀    △6四歩    ▲6七銀    △6三銀    ▲6八飛    △6二飛
▲4八玉    △4二玉    ▲3八玉    △3二玉    ▲2八玉    △5二金右  ▲1六歩    △1四歩    ▲3八銀    △5四銀
▲7七角    △4二銀    ▲7五歩    △3一金    ▲9六歩    △9四歩    ▲7六銀    △3三角    ▲8六歩    △6三金
▲8五歩    △7四歩    ▲同 歩    △同 金    ▲7五歩    △7三金    ▲5八金左  △6五歩    ▲同 歩    △6六歩
▲同 飛    △同 角    ▲同 角    △3三桂    ▲7七桂    △6九飛    ▲6七金    △9九飛成  ▲8四歩    △6九龍
▲8三歩成  △同 金    ▲8四歩    △同 金    ▲8二歩    △7三桂    ▲8一歩成  △8五桂    ▲同 桂    △同 金
▲5八角    △8九龍    ▲9一と    △7六金    ▲同 金    △6七歩    ▲同 角    △6九龍    ▲5八角    △8九龍
▲7四歩    △8二飛    ▲8四歩    △4八香    ▲3九金    △4九銀    ▲同 角    △同香成    ▲同 金    △6七角
▲3九金打  △7六角成  ▲7三歩成  △6六馬    ▲8二と    △5七馬    ▲4八銀    △同 馬    ▲同金直    △1五歩
▲5八香    △1六歩    ▲1八歩    △4四角    ▲2六香    △2五桂打  ▲4九金寄  △1七銀    ▲同 桂    △同歩成
▲同 歩    △同桂成    ▲同 香    △2五桂    ▲1一香成  △1六桂



#将棋 #shogi

2015/07/08

第56期王位戦第1局 大盤解説会ライブ中継 王位戦 棋戦情報

昨日から王位戦が始まっていますね。

対局中継は棋譜中継のみですが、大判解説会の中継があるのはご存知でしょうか?

下のリンクから、福崎九段、松尾八段、室田女流二段の解説をご覧いただけます。

Broadcast live streaming video on Ustream


広瀬八段の独創的な序盤戦術により、相横歩取りとは思えない展開となっています。

さて、この後どんなドラマが待っているのか…。



#将棋 #shogi

2015/06/24

チェスは五輪追加競技落選 オリンピック

先日22日、東京五輪の追加種目一次選考の結果が発表され、惜しくも!?チェスは落選してしまいました。




検討進む東京五輪の追加競技…脱マイナーの思惑も


チェスは世界的な競技人口が多く、恐らく本気度は相当なものだったと思います。

日本文化である囲碁、将棋がオリンピック種目になる日も、そう遠くはないのではないでしょうか。


もちろん、選考されるには、かなりのハードルを乗り越える必要があるとは思いますが、将棋界がどこを目指しているのかを真摯に考えると、あながち夢物語ではないような気がします。



#将棋 #shogi

2015/06/19

新棋戦名は叡王戦 叡王戦 棋戦情報

ドワンゴ社主催の新棋戦名が、「叡王戦」に決定しました。

特設サイトもできているようです。




将棋叡王戦


個人的には、7段戦が熱いです。

出場棋士の先生方は、・・・。

おや?御大は温存の展開ですね。

今後に期待です。





#将棋 #shogi

2015/06/13

2015/06/11

「将棋プレミアム」新サービス開始決定 メディア

囲碁将棋チャンネルの新サービスが今夏(8月予定)から始まるようです。

quote: 将棋プレミアム


ネットでの新しい将棋の楽しみ方がまたひとつ増えるのは、ファンとして嬉しい限りです。




記念イベントもあるようなので、今後の展開に期待ですね。






#将棋 #shogi

2015/06/07

今日の一局 自戦記

今日は、81道場での三段の方との対局から。


先手角交換型四間飛車(KK4)、後手居飛車急戦です。

振り飛車は、KK4からの向飛車棒銀がよくある戦略だと思います。

が、これが結構厄介で、居飛車党としては対策に苦慮されている方が多いのではないでしょうか。


図は32手目、△4四角打まで。



私の場合は、飛車先不突腰掛け銀で迎撃するようにしています。

具体的には、8三歩、8一飛、7三桂、7二金、5四銀、4四角型を目指します。

囲いは、理想は銀冠を目指したいのですが、手数がかかるのと、陣形がより左右分裂型になり、中央が薄くなるので、一長一短だと思います。


大体、飛車先を保留することで手数を稼げるので、この形に組ませてもらえることが多いです。

そして実は、この局面は、居飛車作戦勝ち(少し大げさですが…)です。


本譜の場合は、さらに相手左金が5八金型(通常は7八金型)なので、端の突き越されのマイナスを考慮しても、居飛車側が指しやすいと思います。

攻め筋ですが、角筋を活かして、相手飛車を虐めるようにするのが分かり易いかと。

あとは、タイミングよく△6一飛と回り、右四間飛車の攻め筋を応用する感じで組み立てていけば、角、銀、桂をさばいて、相手陣に飛車(竜)を降ろせる展開に出来ると思います。


さて、局面をリードして、迎えた終盤戦のポイントの場面です。

69手目、▲4八飛まで。

ここは、手が広そうな局面ですね。

みなさんならどう指しますか?少し考えてみてください。



手の流れからは、△4九角成ですよね。

実際、この手が最善手のようですが、相手に角を渡すことになるので、緩まず確実に決めに行かないと、反発が少し怖いですよね。


△6七成桂はどうでしょうか。

確実な攻めですが、この瞬間、竜の自陣への効きを遮断してしまうのと、角切りの強襲の筋も消してしまうので、指しにくくないでしょうか。


では、△3五桂打ならどうですか。

筋は良い手ですよね。

2六歩型を咎めています。

また、最終盤の寄せを見据えていますが、今すぐは玉頭へ打ちこむ駒がなく、逆に▲3六歩と攻めをせかされると、かなり忙しくなりそうです。


そこで、私は△2四桂打を選択しました。

居振り対抗型の必修手筋ですよね。



端攻めや、二段桂など、かなり多くの含みを持った味わい深い手になる可能性が高い筋です。

逆に欠点は、自玉の逃げ道を狭くしてしまうのと、▲25歩とせかされると、決め切らないといけないので、忙しくなります。


本譜の場合は、直接的には△1七歩成からの端攻めを手厚くしています。

また間接的には、相手玉の3六からの逃げ道を塞いで、相手玉を縛り付けています。

そして、狙い通り、最終盤で良い働きをしてくれることになりました。


指し手は進み、最終盤での次の一手問題です。

図は、77手目の▲7三歩成まで。

直線的に詰みまで読み切ってください。


ヒント: 手筋の捨て駒が出てきます。



一見すると、直接王手の△3八成桂と行きたくなりますが、美濃囲いで3八の銀を取る手は大体良くないことが多いです。

美濃囲いの最大の欠点である、2八への利きがないという弱点を消してしまうからです。

本譜の場合も、▲3八同金となると、飛車の横利きもあり、玉形が相当引き締まってしまいます。

攻めの拠点の一つを失う味消しをした割には、相手玉は薄くなっていません。

逆に堅くなっている可能性まであります。


正着は、△4九角成です。

大駒(飛、角)を渡す手は、必ず読みを深くして、どの変化になっても、落とし穴(玉の逃げ道、攻め手の切れ筋、など)がないか、きっちり確認できたときに指すようにすると良いと思います。

図は、変化手順の一つですが、△2七銀と捨て駒をした局面。



玉を浮かせて、桂取りに△2九竜と追撃する手筋です。

このとき、2四の桂が良い仕事をしているのを確認できます。


で、実戦はと言うと、△6八歩…。(自陣に余裕があり、時間もなっかったのョ…)


手筋、格言は、ソフト検討(直接手/直線的)では知ることが難しい、間接手/曲線的な手を学ぶことができますね。



先手:三段
後手:snep

▲7六歩    △3四歩    ▲1六歩    △6二銀    ▲1五歩    △6四歩    ▲2二角成  △同 銀    ▲6八飛    △3三銀
▲8八銀    △6三銀    ▲4八玉    △4二玉    ▲3八玉    △3二玉    ▲2八玉    △4二金    ▲3八銀    △7四歩
▲7七銀    △9四歩    ▲6六歩    △7三桂    ▲8八飛    △7二金    ▲8六歩    △8一飛    ▲9六歩    △5四銀
▲5八金左  △4四角    ▲6七金    △6五歩    ▲同 歩    △同 桂    ▲6六銀    △6一飛    ▲5八金    △7五歩
▲同 歩    △6六角    ▲同 金    △7七銀    ▲同 桂    △同桂成    ▲9八飛    △6六飛    ▲7四歩    △6九飛成
▲4八金    △1四歩    ▲同 歩    △1六歩    ▲4九金    △1四香    ▲1五歩    △同 香    ▲2六角    △2五金
▲7三歩成  △同 金    ▲8二角    △7二歩    ▲9一角成  △2六金    ▲同 歩    △7六角    ▲4八飛    △2四桂
▲1八歩    △6七成桂  ▲7四歩    △5七成桂  ▲8八飛    △4七成桂  ▲7三歩成  △6八歩    ▲5九金打  △4九角成
▲同 金    △4八金    ▲8七角    △3八金    ▲同 金    △同成桂    ▲同 玉    △5八龍
まで88手で後手の勝ち

変化:78手
△4九角成  ▲同 銀    △同 龍    ▲3九金    △3八金    ▲2七玉    △3七金    ▲同 桂    △3六銀    ▲2八玉
△3七銀成  ▲2九玉    △3九龍    ▲同 玉    △3八金    ▲同 飛    △同成桂

変化:83手
▲同 金    △同成桂    ▲同 飛    △2七銀    ▲同 玉    △2九龍    ▲2八金    △3五桂

変化:83手
▲同 飛    △同成桂    ▲同 金    △2七銀    ▲同 金    △4八飛



#将棋 #shogi

2015/06/03

新棋戦誕生 電王戦 棋戦情報

本日14:30より、これまでの電王戦に引き続く、新棋戦の発表記者会見がありました。



将棋新棋戦






私も、この新棋戦のネーミングを考えてみました。


棋戦名「創世戦」、冠名「創世王」。

少し中二臭いですか?

結構真面目に考えた、というか、インスピレーションで頭にスッと浮かんできたんですよね。

「創る」という文字。そして「世」という文字。


これからも、将棋は「世界」へと文化発信を続けていく必要があります。

おとなりの囲碁界は、プロ棋士は日本人だけで構成されていません。

日本の国技である相撲の「角界」もしかり。


これまで、スポーツ界をはじめとして、文化団体は、「世界」へとすそ野を広げることで、よりその技術レベルは向上し、またそれによって、次の「世代」を背負う「創る」「キッズ」達は、その「世界」に魅了され、さらなる技術向上に貢献し、その文化はより魅力あるものへと変貌を遂げてきました。


これには時代「世代」を超えて、長い時間を要します。

私達は今、これから始まる将棋文化物語第二章のプロローグに立ち会っているのでしょう。

なんという幸せ。堪えられません…。


新棋戦、新番組の「創造」に携わって頂いた、全ての関係者の皆さま、一将棋ファンとして、「ありがとうございます」と申し上げさせて頂きたいと思います。

是非、この新棋戦が、既存の枠組みに嵌ることなく、これまでの将棋界の常識を良い意味で壊しながら、これまでにも増して、新しい将棋の楽しみ方を提供して頂けるものと期待しています。

「KADOKAWA」様なら、いらぬ心配ですね。





#将棋 #shogi

2015/05/26

今日の一局 自戦記

今日は、81道場での四段の方との対局からです。

初めて四段の方を撃破しました。(記念パピコ)


対局を終えての感想ですが、勝利した喜びよりも、「とにかく間違えずに最後まで指すことができてよかった」と、本当に感じました。

張り詰めていた緊張の糸をやっとほどくことができるという、安堵感のようなものでしょうか。

とにかく、高段の方と対局させて頂くと、失うものはなにもないので、全力を出し切ることに専念できますし、相手の指し手(手筋&技)を食らうことによって、それらを自分のものにすることができますね。(魔人ブー)

本当にありがたいことです。


81道場は、段級位の垣根がほとんどありません。

上手や下手とどんどん対局経験をつむことができるのがとても良いですよね。



さて、対局内容ですが、先手四間飛車、後手右四間飛車の急戦になりました。

私は、右四間党なんですけど、四間飛車からの▲7五歩にいつも悩まされます。(△7三桂とできない)


これまでは、△6三金として、右金を繰り出していく戦略をとっていましたが、5三の地点が薄くなるので、寄せあいで美濃囲いにいつも負けてしまいます…。

なので、実は先日、別の高段の方(たまたま私の対局を観戦にいらっしゃっていた)に、▲7五歩に対する対策を相談をしていました。

それが、本譜の△7四歩です。(初の実戦投入が高段戦になっちゃいました…。)



△7四歩以下、▲7四同歩△7二飛▲6五歩△7四飛という進行になりました。

飛車が7筋に行くのでねじり合いになりますが、中盤をうまくしのげば、終盤を自陣が引き締まった状態で迎えることができそうです。


そしてそのねじり合いの中盤戦も終わりかけの48手目で、△5七桂成が実現しました。

この手を少し軽視されていたのかもしれません。

「あぁ、かなり緩めてもらっているなぁ」、と思っていました。



居飛車の右桂(振り飛車の左桂)が5七地点まで行くのを「天使の跳躍」と呼びます。

この三段活用ができれば、「もう負けても悔いなし」だなぁと悦に浸ってしまいました。


この手を境に、こちらの攻めが繋がる(5手先くらいまで読める)ようになり、指しやすさを感じることができました。


しかし、形勢にほとんど差は無く、一手も間違えられない状況が続きます。

迎えた82手目で、自分でも驚きの一着を放つことができました。

それが△7八歩です。



狙いは、▲7八同飛なら△5九飛成ですし、▲6九飛なら△5八銀を含みに(すぐ△5八銀は▲5六歩でダメ)、攻撃を組み立てることができます。

そして、終盤戦でこの歩が思いもよらない、良い働きをしてくれました。

今思うと、味の良い一着です。

この歩が打てるようになったのは、まぎれもなく81道場での、高段者との猛稽古のおかげです。


序盤、中盤、終盤で少しずつ重ねたポイントをリードに換えて、そのまま終局までたどり着くことができました。



高段戦では、やはり寄せの速度が段違いになります。

とにかく、終盤が鋭く、速く、正確です。

善戦していても、終盤で逆転の対局は数知れず。

勝ちきるのは容易ではありません。

が、何度も繰り返しますが、得るもの(盗むもの)がとても多く、貴重な経験を踏むことができます。

私のような級位者の方に、是非ともお薦めします。



開始日時:2015/05/24
持ち時間:15分+60秒
場所:81Dojo (ver.2014/9/21)
先手:四段
後手:snep

▲7六歩    △3四歩    ▲6六歩    △3三角    ▲7八銀    △6二銀    ▲6七銀    △6四歩    ▲7七角    △6三銀
▲7八金    △5四銀    ▲6八飛    △6二飛    ▲4八玉    △4二玉    ▲3八玉    △3二玉    ▲2八玉    △4二銀
▲5六銀    △3一金    ▲3八銀    △1四歩    ▲1六歩    △9四歩    ▲9六歩    △5二金    ▲7五歩    △7四歩
▲同 歩    △7二飛    ▲6五歩    △7四飛    ▲3三角成  △同 桂    ▲6四歩    △6七歩    ▲同 銀    △4四角
▲7七歩    △7三桂    ▲8二角    △9二香    ▲9一角成  △6五桂    ▲9二馬    △5七桂成  ▲6九飛    △6七成桂
▲同 飛    △6六歩    ▲6九飛    △6四飛    ▲5六桂    △6二飛    ▲4四桂    △同 歩    ▲8一馬    △5七桂
▲6三歩    △同 飛    ▲同 馬    △同 銀    ▲6六飛    △4九桂成  ▲同 銀    △8四角    ▲6七歩    △5四銀
▲3九香    △6六角    ▲同 歩    △6九飛    ▲8五角    △6三歩    ▲7九飛    △6六飛成  ▲6七金    △5五龍
▲9四角    △7八歩    ▲6九飛    △1五歩    ▲5六歩    △4五龍    ▲5七金    △1六歩    ▲1八歩    △7九歩成
▲6六飛    △7五金    ▲6八飛    △1五龍    ▲8三角成  △4五桂    ▲6七金    △5七銀    ▲8八飛    △8九と
▲同 飛    △6六金    ▲同 金    △同銀成    ▲2六角    △同 龍    ▲同 歩    △3五桂    ▲3八金    △6七角
▲6九飛    △5七桂成  ▲8二飛    △5一金    ▲8四馬    △4九角成  ▲同 飛    △4八金    ▲同 飛    △同成桂
▲6六馬    △3八成桂  ▲同 香    △2七銀    ▲3九玉    △6九飛    ▲4九銀    △4七桂成  ▲2八金    △4九飛成
まで130手で後手の勝ち



#将棋 #shogi